こんにちは!
今回のテーマは「抗生物質と風邪orインフルエンザはどう判断したら出すのか」です。
MP3の医療ニュースを見ていたら、お悩み相談室というコーナーで抗生物質に関して面白い記事を見つけましたのでご紹介致します。
高齢者のインフルに抗生剤も同時投与?【臨床お悩み相談】
専門外の症例や薬剤投与、ガイドラインで対処できないケースなど、臨床医の悩みに対する専門医からのアドバイスを掲載しています。
<質問>
【医師 / 診療所・クリニック(20床未満)勤務】
高齢者施設に訪問診療に行っています。高齢者のインフルエンザの場合、肺炎を併発すると生命に危険が及びます。インフルエンザと診断された段階で内服抗生剤を同時に投与した方がよいのでしょうか。
No.1
高齢者であるという理由のみで、内服抗生剤を処方する必要はないと考えます。
炎症反応上昇、呼吸困難など肺炎を思わせる徴候がある症例、寝たきりでPSが悪い症例などには、早めに抗生剤を処方した方がよいでしょう。
【医師 / 糖尿病・代謝科 / 40代 / 特定機能病院(400床以上)】
No.2
抗菌剤投与は内服であれ点滴投与であれ、明らかな肺炎併発が疑われた時のみです。
【医師 / 一般内科 / 60代 /地域医療支援病院(200床以上) / 日本外科学会専門医】
No.3
全例には処方しませんが、呼吸器の基礎疾患がある方(COPDや間質性肺炎など)には同時に処方することはあります。呼吸器症状の有無、経過を見て処方するのが安全かと考えます。
【医師 / 一般内科 / 40代 / 一般病院(20床以上)】
No.4
たしかに、一定の確率でインフルエンザ後肺炎は起こります。
しかしながら、個々の患者の状況に応じて内服抗生剤を使用するかどうかは異なると思います。無用な投与は耐性化を招く恐れもあるからです。入所者が肺炎で亡くなられたら、家族に何を言われるかという心配をされているお気持ちは分かるのですが、インフルエンザ罹患の施設入所者に、一律に抗生剤内服を行う方が施設内で耐性菌が蔓延することにつながり、恐ろしいと思います。場合によってはこちらの方が大きなニュースになります。
肺炎を疑う所見がなく、症状がただ単にインフルエンザによる発熱のみであるのであれば、内服抗生剤の投与は控えた方がよいと思います。身体診察上明らかに肺炎の合併が疑わしい方、肺炎を頻回に繰り返されている方、高度の免疫抑制状態にある方などでは必要なので、基本的には個別に抗生剤投与の必要性を検討すべきでしょう。
【医師 / その他 / 40代 / 地域医療支援病院(200床以上)】
No.5
インフルエンザの治癒時期あたりから、細菌性肺炎が生じることがあると理解しています。しかも、ブドウ球菌肺炎の確率が上昇するが、頻度としては全例予防が必要なほど高率ではありません。
抗菌薬適正使用の面からも、細菌性肺炎が疑われてから投与してほしいと思います。
【医師 / 一般内科 / 50代 / 地域医療支援病院(200床以上) / 総合内科専門医】
No.6
肺炎でない限り抗生剤は処方しない。
【医師 / 一般内科 / 60代 / 宮本病院 / 消化器内科専門医】
No.7
基礎疾患を持っている場合には、全身状態にもよるが抗生剤内服は考慮するが、基本は同時には投与しない。
【医師 / 一般内科 / 60代 / 慶友会吉田病院 / 総合内科専門医、消化器病専門医】
No.8
これからは、予防的抗生物質投与はなくし、肺炎球菌ワクチンなどのワクチンが中心の治療になると思われる。
【医師 / 一般内科 / 60代 / 一般病院(20床以上) / 医学放射線診断専門医】
免疫力低下に伴い肺炎もしくは肺疾患で重篤になる可能がある人が一つの目安なのかなと思いました。
肺炎の疑いがなくて、抗生物質を同時処方する医者は勉強不足の可能性があるのかなと思いました。
抗生物質の処方に関してですが、培養して細菌感染があるのか調べた後に抗生物質を使うのが一般的だそうです。
ただ、培養には1日~2日掛かるので費用も特殊な装置も必要なので、一般的な病院では症状から判断して出すのが通常かなと思います。
数年前から言われていますが、9割の風邪はウィルス感染で抗生物質は効果ありません。
副作用が強いので、抗生物質を出す理由を聞いて納得できる回答であれば良い医者かも知れないですね。