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ワセリンの乳化に成功、スキンケア製品に採用

ワセリンの乳化に成功、スキンケア製品に採用

神奈川大、「三相乳化技術」を用いて

化学工業日報2018年10月4日 (木)配信 皮膚疾患

 神奈川大学は界面活性剤を使わずに水と油を混ぜ合わせる「三相乳化技術」を用いて、これまで不可能だったワセリンの乳化に成功した。乳化により、ベタつくや塗りにくいといったワセリンの課題を解決。新技術は、同大が100%出資する未来環境テクノロジーから7日に売り出すスキンケアブランド「プラウド・ブルー」に使われている。新ブランドは4品目から始め、まずは各3000個を販売していく。

三相乳化技術は神大が保有する特許技術。化粧品にとどまらず、食品や農薬・防カビといった領域への応用を進めている。今回、白色ワセリンに対し技術を用いることで、国内で初めてその乳化を実現した。

新技術を生かし、2012年から販売してきたスキンケアブランドをプラウド・ブルーへと一新する。これまでも界面活性剤フリーの処方だったが、ワセリンを配合することで保湿性を高めた。

中核商品の「センシティブモイスチュアクリーム」(税込2500円、100グラム)はワセリンと水のみの処方。敏感肌者や乳児でも全身に使える。ほかに「モイスチュアジェル」(同2500円、50グラム)、「モイスチュアローション」(同2000円、150ミリリットル)、「モイスチュアハンドクリーム」(同1300円、50グラム)があり、来春にはUV(紫外線)ケア製品も加える。

神大が開発に携わった化粧品は生協など、学内のみで販売してきた。一新後も当面は同じルートで展開するが、将来的には外部への販売も視野に入れたい考えという。

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