こんにちは!
今回のテーマは「賛否両論の難しいニュース【透析中止事件】」です。
透析中止事件はなかなか難しい問題。
インフォームドコンセントでの事件です。
インフォームドコンセントとは「説明と同意」です。
このようなニュースがありましたのでご紹介致します。
透析中止、福生病院提訴へ 遺族、2千万円慰謝料請求
弁護士によると、女性は昨年8月9日に受診し、透析続行のために手術をするか、透析をやめるかの選択肢を示され、中止に同意する署名をした。その後入院し、同月16日には看護師に「こんなに苦しいなら透析した方がいい。撤回する」と話したが、透析は再開されず、同日死亡した。
福生病院組合の代理人弁護士は「適切な医療を提供したと認識しており、責められるべき点があるとは考えていない。訴状が届いたら内容を検討し、対応を決めたい」としている。
参照:https://www.m3.com/news/general/704217
取り上げて良いものでもないと思いますが、個人的な見解を述べていきます。
医師側は治療するとどうなるのか、治療しないとどうなるのかを説明した後に患者の同意を求めて透析を中止した。
治療を中止すると当然、苦しくなる事は患者が想定済みだと思っていた。
患者の意向を尊重して、治療を中止をそのまま続行した。
遺族側はそもそも医者が死に繋がる選択肢を用いるのがおかしいし、同意したからといってその後に撤回を要請したのに聞き入れてもらえなかったのもおかしい。
私だって辛いかったら逃げたくなるから、死を選ぶかも知れないし、死を直面した苦しさを感じたらやっぱり辞めたいと思うかもしれないです。
双方の言い分はごもっともです。
辛くてこの苦しみから解放されたいから中止したいと言われ、医師側が「生きるために頑張っていきましょう」と「本当にこうなりますがよろしいでしょうか」がどっちが正しいのか分かりません。
一回治療を中止したらその後の回復は無く、悪化した後の現状維持になる可能性が高い。
医師側は難しい選択ですね。
後は遺族側の慰謝料を2200万求めるのもよくわからない・・・
これで遺族側の慰謝料が認められたら、今後の腎不全での透析は絶対となり、患者自身が中止してくれって言っても治療を辞められない体制に変わります。
どうなるのか判決が気になるところです。
賛否両論あるところで、正解は無いものとなります。
思考のバイアスがあると一方的に正しいってなるので、どちらがどのような意見なのかを考える必要があります。
今後の医療に関わる問題となりますので注意してみた方が良いと思います。