ジャーナル健康系

痛みは感情を殺す・・・

こんにちは!

今回のテーマは「痛みは感情を殺す・・・」

 

痛みが続くと感情まで無くなるかもと医療ニュースが出ていましたのでご紹介致します。

 

長引く痛みによる抑うつ状態に、過剰なCRFが関与

痛みが長引く「慢性痛」では、しばしば気分が落ち込む「抑うつ状態」になることはよく知られている。あたかも当然と思われがちな両者の関係は、実はこれまで詳細なメカニズムが不明だったが、脳内で分泌されるCRF(コルチコトロピン放出因子)という物質が脳内報酬系を抑制するために引き起こされることが新たな研究でわかった。北海道大学薬学研究院薬理学研究室の南雅文氏らの研究グループが明らかにしたもので、詳細は「The Journal of Neuroscience」8月26日オンライン版に掲載された。

CRFは、さまざまなストレスを受けた時に脳内で分泌されるペプチドで、ストレスホルモンの遊離を促し、全身性のストレス反応を引き起こすことが知られている。また扁桃体などで分泌されるCRFは、不安や恐怖などのネガティブな情動の発生にも関与している。

研究グループはまず、慢性痛のモデルラットを作製。それを用いた検討から、慢性痛によって脳内の分界条床核という部分の神経情報伝達に乱れが生じることを見いだした。そしてこのモデルラットでは、分界条床核、および分界条床核と機能的に関連している扁桃体中心核という領域で、CRFの遺伝子発現が増えていることを確認した。

続いてラットの分界条床核にCRF受容体拮抗薬を投与し、CRFの働きを抑制する実験を行った。すると、CRFを抑制すると慢性痛により生じていた神経情報伝達の変化が回復することがわかった。このことから、慢性痛によって生じる分界条床核内の過剰なCRFが神経情報伝達の乱れの原因であることが示唆された。

次に、分界条床核内のCRFによって乱れた神経情報伝達を遮断し、脳内報酬系への影響を検討した。脳内報酬系は、ヒトや動物が報酬を与えられた時などに活性化する神経系で、その活性化にはドパミン神経が重要な役割を果たしている。今回の検討の結果、乱れた神経情報伝達の遮断によって、ドパミン神経の活動が上昇することが明らかになった。

ドパミン神経の活動低下はうつ病と関連すると考えられている。また、慢性痛によってドパミン神経活動が低下することが報告されている。研究グループでは、これらの知見と今回の検討結果をあわせて考察し、慢性痛時に分界条床核内でCRFが引き起こす神経情報伝達の乱れが、脳内報酬系で中心的な役割を担っているドパミン神経を持続的に抑制し、抑うつ状態が引き起こされると考えられるとまとめている。

脳内報酬系は「快情動」や「やる気」を司っており、うつ病では脳内報酬系の機能が低下するために、楽しいはずのことが楽しくなくなる(快情動の喪失)、やる気がなくなるといった状態が引き起こされると考えられている。CRFをターゲットとした今後の研究により、慢性痛による抑うつ状態だけでなく、うつ病の新規治療薬の創薬も期待される。

 

個人的な見解

慢性的な痛みは、うつや感情障害に繋がる事が分かったと言う事ですね。

もしかしたら、体の痛みを感じなくする鎮痛剤や、以前のストレス下での持続的な筋緊張が、慢性的な痛みの発症につながると判明であるようにグリア細胞に対しての過敏を抑える薬が開発されたら、うつになる人が少なくなるかも知れませんね。

 

まぁそもそもストレス環境下が問題なので、薬が開発されたから大丈夫だ!じゃなくて、薬を併用しつつ今置かれている環境が本当に良いものなのかを見直す必要があります。

脳の機能が低下しているので、必ず病院の先生か臨床心理士など心理に詳しい方に相談するのはありかなと思いました。

 

まとめ

自分で出来る食事・睡眠・運動を少しでも改善させてストレス対策できたらいいなぁと思います。

 

無理は良くないので、違和感を感じたら相談しましょう!

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