健康系

フレイルって知っていますか?

こんにちは!きのした鍼灸接骨院の木下です。

今回のテーマは「フレイルって知っていますか?」です。

以前に健康寿命のコラムについて書いたのですが日本人の健康寿命は約71歳。

健康寿命は介護の必要がないまま暮らせる寿命の事で、当たり前の話になりますが、いきなり障害が出て介護の必要になる事はほとんどありません。(不慮の事故は別になります)

その前段階の事をフレイル(衰弱)と言いまして、介護は必要ないけど、行動が遅くなったり、認知機能が低下する状態などを指すものです。

そこでフレイルについて調べてみましたのでご紹介致します。

 

フレイル記事の抜粋

 

 

臨床におけるフレイル診断の意義

65歳以上75歳未満の前期高齢者と75歳以上の後期 高齢者を比較すると,後期高齢者においては加齢による 様々な生理的予備能の衰えにより,外的なストレスに対 する脆弱性が高まり,感染症,手術,事故を契機として 元の生活機能を維持することができなくなることが多く なってくる.要介護高齢者の割合も前期高齢者では5% 未満であるが,後期高齢者で約30%となり,大きな差 を認める.また,外来で高齢者の診療をしていると,特 別な食事療法を行っていないにもかかわらず,1年くら いでゆっくり体重が減ってきたり,疲れやすさ,体力の 衰えを訴えたりする患者を経験することが多い.体重減 少や易疲労感の原因精査のためまずは薬物による副作用 の有無を確認すべきであるが,がん,甲状腺機能低下症, リウマチ性多発筋痛症(PMR)などの炎症性疾患,膠 原病,貧血,心不全,冠動脈疾患,腎不全,気管支喘息, COPD,認知症,うつ状態の有無につき精査を行っても, 異常を認めないことがある.ICD10を見るとこのような病態の診断名としてFrailty(R54)が出てくる

 

フレイルとは,加齢に伴う様々な機能変化や予備能力 低下によって健康障害に対する脆弱性が増加した状態と 理解される.

 

高齢者においては筋肉量の減少がある一定 レベル以上に進行すると身体機能が低下し,ADL低下, 転倒,入院,死亡などのリスクが高まることが明らかに なってきた.筋肉量の減少だけでなく,それに伴う歩行 速度の低下や握力など筋力低下が重要であり,欧米の研 究グループにより,歩行速度,握力及び筋肉量を指標と したサルコペニアの診断基準が提唱された.

 

握力と筋肉量につい てはアジア人独自の基準を定めた.すなわち,握力は男 性26kg未満,女性18kg未満を握力低下

 

栄養に関してはビタミンDの 補充及び高タンパク食が推奨される.日本人高齢者の平 均蛋白質摂取量は0.8g/kg/日程度とされているが,サ ルコペニアがある場合には1.5g/kg/日程度の蛋白摂取 が必要とされる.

Petersonらは運動と栄養療法のフレイルに対する効果 を検証した.2,964名のコホートで5年間追跡した結果, 運動,栄養によりフレイルの予防ができることが明らか となった.すなわち,サルコペニアへの介入と同様, 蛋白質とビタミンDの摂取を十分に行い,適切な運動 を行うことが重要と考えられる.

 

65~69で5%強、70歳代後半の75~79歳で20%弱。80歳以上になると35%近くになるという調査結果が出ており、75歳から一気に増加するという傾向があります。

 

参照:Implicationoffrailtyinelderlycare Hidenori Arai:京都大学大学院医学研究科人間健康科 学系専攻
日本老年医学会雑誌 51巻6号(2014:11)51 :498

 

シャープな高齢者になるには

上記にも書いてありますが、栄養と運動ですね。

栄養もタンパク質が体重×1.5は欲しいって書いてありますが、結構摂るのは難しいので、やっぱりプロテインは必要かなと思います。

また、ビタミンDサプリも高評価の研究は多いみたいなので、外に出歩かない人は、サプリで補給するのはありだと思います。

 

 

まとめ

握力と全身の筋の相関関係あることも分かっていますし、脳機能と握力の関係も分かって来ているので、握力が低い方は、気を付けた方が良いですよ。

私の握力は3年前で60㎏あったのでまだ大丈夫だと思いますが、油断したらすぐ低下するかも知れませんので、健康管理は気を付けていきたいと思いました。

 

介護されて過ごしたいって考えている方はあまりいないと思いますので、自分の身体を大切にしてみてはいかがでしょうか?

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