健康系

ストレートネックは後天的に作られるものか?

こんにちは!

今回のテーマは「ストレートネックは後天的に作られるものか?」についてです。

 

肩こりや頸部痛、頭痛持ちのほとんどの方が知っているストレートネック。

病院でストレートネックっと言われた方もいると思います。

 

「スマホ首」を題材に東京医科大学整形外科准教授の遠藤健司先生の面白い話がありましたのでご紹介致します。

 

「スマホ首」の患者が受診したら

 

子供の「ストレートネック」はない!?

――text neckの代表格と言えば「ストレートネック」でしょうか。

ストレートネックは、頸椎が緩やかなカーブを描いている生来の形でなく、真っ直ぐになってしまった状態です。かつては生まれつきの体質だとされていたのですが、近年は多くのストレートネックは、胸椎カーブ(脊椎矢状面アライメント)の影響を受けた状態と考えられています。

各脊椎は骨盤から頸椎まで連鎖しており、それぞれが姿勢の変化に対する代償作用として相互に影響を与えています。それは、骨や関節だけでなく、myofascial chainと言って、脊椎同士を連結している筋、筋膜の相互作用も関係してきます。つまり、頸部痛を治すには胸椎をはじめ全身の姿勢と運動が大切なのです。加齢とともに姿勢のバランスが前方に移動するので、高齢になるとストレートネックは少なくなります。ただ、高齢者では頸椎前弯の増強による椎間関節痛、もしくは後弯など頸椎変形など、別の問題が発生しやすくなるのですが……。

 

――携帯デバイスを頻繁に使う子供でストレートネックが問題になっていると聞きます。

子供のストレートネックが増えているとの説がちまたで飛び交っているようですが、子供は関節がしっかりと固まっていないので、姿勢の保持が難しい。姿勢の保持ができないので、脊椎配列としてのストレートネックにはなりにくいとされています。とはいえ、前屈みになると子供でもストレートネック状態になるので、そのときに不調を訴えることはあるようです。

なお、子供が首の症状を訴える場合、背後にストレスが隠されていることがあります。申し上げた通り、子供は姿勢の保持が難しい。にもかかわらず、保護者らから「姿勢を良くしろ」と言われることが多いですよね。教育的にはもちろん大切なことですが、医学的な観点からは限界があります。社会の事柄がよく分かないため、口に出して上手に説明できないストレスがあったり、できないことを強要されるため心理的プレッシャーなどがあったりして、それが首などに症状が出てしまうことがあるようです。小学校の保健室からも学童の肩こりに関する相談を受けることもあります。頸部痛を訴える小児を診る際は、注意深く本人に問診をしてください。

 

 

「不定愁訴」で患者を排除しないで

――ストレートネックをはじめtext neckが疑われる患者が受診した際、気を付けるべきことは何でしょうか。

診療科によっても異なりますが、まずは眼精疲労ですかね。頸部痛由来のものは視神経の疲労ではなく、眼球の運動神経の障害です。二次的に調節障害によって見え方に不都合が出てくることもありますが、視力には影響がないので眼科検査で異常を発見できません。眼球運動の不調がめまい感として現れることもあります。また、頸部にある三叉神経脊髄路核から来る眼痛、顎関節症、後頭神経の刺激症状による頭痛なども挙げられます。検査で異常が認められないため不定愁訴として処理され、医学的な治療を受けられないことが多いのです。

肩こりは、多くの場合それ自体は病気ではないので、どこの医療機関に行っても病的異常は発見されません。そういった場合、多くの医師が、検査で異常がないという意味で「大丈夫です」と診断するわけです。たしかに“大丈夫”ではあるのですが、本人の愁訴に対するアンサーにはなっていないですよね。どこの医療機関を受診しても「大丈夫」と言われ、精神的に追い込まれてしまいます。健康産業が普及しているのは、こうした患者を救うという側面もあると思います。ただ、状態や原因を医学的に説明するというのは大切なことでしょう。

これは、軽微な外傷にもかかわらず、長期間頸部痛を中心とした自律神経症状に悩まされているむちうち損傷の患者と似ているとも言えます。X線やMRIで異常がないため、“補償病”などと医療者が差別的に扱うことも少なくありません。たしかに補償が欲しくて詐病している人もいるのは事実ですが、多くの本当に困っている患者は、組織損傷は少ないのに疼痛感受性が悪化して重症化してしまっているのです。長期化している疼痛の病態がけが自体から離れて、痛みを強く感じるようになってしまった(感作されている)ことが原因で、だんだん症状がひどくなったり、痛み止めが効かなかったりするのが特徴です。

こうした痛みを論文などで実証するのは難しく、エビデンスが乏しいので医学的に説明することはかなり困難です。さらに、医療者もたくさんの患者が待っている中で一人一人に毎回、長時間を割いて説明できないでしょう。ただ、「この患者さん、困っているな。生活の中の“交差点”にいるな」と感じたら、ある程度時間を使って丁寧に説明してほしい。たとえ担当医として治すことができなくても、今の状態、道筋、今後の流れを説明するだけで患者は救われると思います。

 

 

――不定愁訴とされがちだからこそ、患者に寄り添うことが重要なのですね。

そうです。精神疾患だと扱われることもあります。もし、精神疾患を疑うならば、精神疾患とされてもきちんと疼痛に関する診断・治療されるようならよいのですが、ともすると人格否定や差別、排除されるケースもあるのが残念です。

何か基礎疾患が疑われる場合は、スクリーニングとして専門家の診察が必要なことがありますが、病的異常がない場合は、話を聞くのに時間がかかる、コストにならないからといってトリアージと称して排除するのでなく、それぞれの医療機関全体で関わるのが大切だと思います。

 

個人的な見解

 

言っている事はごもっともです。

病院の先生が話を聞く時間を取っていれば、多分、接骨院には不定愁訴での首、肩、腰症状のほとんどの方は来なくて良くなる可能性があるのかなと思います。

ただ、上記にも書いてありますが、病院もビジネスであり、病院の先生、看護婦さんにも高い給料払わないといけないし、病院の設備に経費がかかり元を取らないといけないく、一人当たりの検査に時間が取れないの現状なのかなと思います。

そもそも日常生活の「食事・運動・睡眠・ストレス対策」が出来ていれば、病院・接骨院などに通う頻度はもっと少なく出来る可能性がありますし、国の社会保険に使われるお金を削減出来れば、今ある「老後のお金問題」の足しにはなるのかなと思います。

 

まとめ

 

「痛み」の経済損失は約1兆9千億円で書きましたが、自分で対処出来れば医療費がかからなくなり、その分自分たちの為にお金を使う事が出来ます。

このコラムを読んでいる方は「現状維持で良い」と思っている方はいないと思いますが、身体の痛みや不調が出る現状維持なら悪化する一方ですので対策をしていきましょう!

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