こんにちは!
今回のテーマは「エビデンス(科学的根拠)とは?」についてです。
最近コラムでもエビデンスレベルが低いとか高いとか表現を使っているのですが、エビデンスって何?ってなるかなと思います。
そこで、エビデンスについて説明していきます。
エビデンスとは信頼度の事を指して、効果があるのかどうかを信頼度の評価となります。
簡単に言うと「再現性」があるかないかを示しているものとなります。
参照:https://www.bayaspirin.jp/ja/home/imasara/series_index/toukei/no1/commentary4/
上記の画像がエビデンスレベルを示したものになります。
上記に沿って説明していきます。
1 専門家の意見
裏付けが伴わない専門家の意見が一番信用度が低いです。
糖質制限が良いって言ってテレビでは糖質を限りなく制限させるような内容を取り上げているケースが多いです。
実際に4年半寿命が縮まるかもと言われています。
その人が偏った考えから伝えているケースが多く、バイアスがとても高いため、信用度が低くなります。
2 記述研究
症例研究、記述研究に関しても信用度が低いですが、可能性も示しているものとなります。
例えば、海外で疫病が流行っているのは、水のろ過が弱く汚れているからかも。
コレステロールは高くなるのは油の取り過ぎかも
など、経過と起こった事から推測されるものですね。
こういった問題提起から徐々に検査をしていくわけですね。
3 疫学研究
症例対象研究やコホート研究について説明していきます。
・症例対象研究
症例対象研究は後ろ向きコホートとも呼ばれていて病気がある群と無い群に分けて過去の生活を聞き共通点を見つける事です。
例えば、肺ガンの人を対象として、たばこの喫煙率を調べてどうだったのか。
肺がんのたいていの人がたばこ吸っていた。
たばこと肺がんの可能性がある。
これでも信頼度が低い検査となります。
対象とした人を無作為ではなくて、肺がんでたばこを吸っている人を選んでいる場合もあるからです。
信頼度が低いだけである可能はとても高くなります。
・コホート研究
コホート研究は特定の要因に曝露した集団と曝露していない集団を一定期間追跡し、研究対象となる疾病の発生率を比較することで、要因と疾病発生の関連を調べる観察的研究である。
つまり、たばこを吸った群と吸わない群での肺がんになった率を経過を観ていくものですね。
その結果として肺ガンの発生率が高かった。
これから先は信用度も高くなってきます。
まだこれでもたばこを吸っている人はお酒を飲んだり、運動していないとか、様々なバイアスがぬぐい切れないので信頼度も中くらいになります。
ただし、この段階でたばこは体に悪いは、かなりの確率で分かるようになってきます。
4 非ランダム化比較試験、ランダム比較試験、クロスオーバー試験
ここからは介入検査になります。
非ランダム化比較試験
検査項目に分けて、プラセボ(偽薬)と本物を使って検査する事がほとんどとなります。
ただし、対象者が研究所内の人や、会社関係の人などバイアスをかけやすいところになり、信頼度が低くなります。
例えて言うなら、通販の何パーセントに効果あり!とか、商品が売るためのバイアスがかかる場合があります。
ランダム化比較試験
検査の仕方は一緒ですが、対象者をランダムにして行う事です。
信頼度が高い試験になります。ただ、たまたまその人に合ったケースもあるので、可能性が高いくらいなものとなります。
クロスオーバー試験
検査の仕方は一緒ですが、一定期間で逆(本物と偽薬を変える)にして行うとどうなるのか調べる試験です。
とても信頼度が高い試験となります。
5 メタアナリス
信頼度が高い試験を寄せ集めして本当に効果があるのかを調べた研究になります。
信頼度に合わせて点数付けをして総合して効果があるのかを調べる研究なので、最も信頼度が高い研究となります。
効果ある・無しも判別出来るのでとても実用的になります。
科学の研究は「現在の正解に近いもの」となりますし、ケースが限られているものなので、まだまだ解明していない謎は多くあります。
また、科学では覆る事も多々ありますので、信用し過ぎるのも注意が必要です。
医者の意見も効果が無いっと言っているわけではなく、信用出来るかが問題になってきますので、様々な情報を集めた中で信じるものを決めていきましょう!